2013年4月16日火曜日

「プルトニウム再処理は危険で高コスト」Nature誌に論文、という記事

「プルトニウム再処理は危険で高コスト」Nature誌に論文、という記事がありました。http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120605/wir12060519530003-n1.htm

筆者はプリンストン大学のフランク・フォン・ヒッペル他とのこと。

再処理の費用面では、
フランスでは、プルトニウムを分離・再利用したMOX燃料を20年近く利用している(このプログラムは最初核兵器用に始められた)。しかし、再処理には非常にコストがかかるため、プルトニウムを再利用すると、プルトニウムを埋設してウランのみを燃料とする場合に比べて、発電コストが年間7億5,000万ドル近く増えることになる。
とのこと。

7億5千万ドル、というと、
仮に1ドル100円とすると、750億円/年アップ。
1ドル80円だとすると、655億円/年アップ。

費用面で、MOX燃料はフランスではこのように高いとか。

イギリスでは、
 イギリスは、2001年にMOX燃料製造工場を建設し、稼働率1%で稼動していたが、2011年にこれを閉鎖している。この「実験」には23億ドルがかかった。
とのこと。
23億ドル、ということは、先程同様の計算だと、ざっと10年で1850~2300億円。稼働率1%。

さて、我らが日本は、
日本のプルトニウム再処理工場は、稼動わずか2年、たった4トンを分離しただけで、トラブルにより2008年に運転を停止した。2012年1月に運転再開が計画されていたが、トラブルで再び中止されている。


とのこと。




2013年1月19日土曜日

ブログは最終的に別URLに、同名タイトルで移行いたします。

なんどか、幾つかのブログを立ち上げるなどして、
情報がいろいろ拡散してきたのですが、
最終的に、Wordpressというブログシステムを使って、
memoli4future.comというドメインの下で、
「こどみらスタッフ雑記(新)」というブログを書いていくことに落ち着きました。

以下のURLになります。
http://memoli4future.com/kodomira_notes/

追記です。
度々の変更で心苦しいのですが、
結局、このブログを再度使うことにいたしました。
(若干内部的な事情で、調整が二転三転してまいりました。)

「こどみら学習記」
http://memoli4future.com/kodomira/studies/
というブログも、記事数はまだ少ないので、上記ブログに統合し、閉じる方法で行きたいと思います。

「測定データ」ブログは、独立したものなので、そのまままいります。
http://memoli4future.com/kodomira/measured/

こどもみらい測定所のメインサイトも、
http://kodomira.com/ から
http://memoli4future.com/kodomira/
に移行しました。

いろいろややこしかったので、なんとかもっとすっきりさせますので、今しばしお見守り下さい。

 こどもみらい測定所 代表 石丸

2012年8月31日金曜日

マダラについての考察

マダラからのセシウム検出が続いています。

マダラの回遊性は詳細が分かりにくかったようですが、幾つかの系列があることが調査によって判明しており、
「太平洋北部群系」という群れがあるようです。
http://abchan.job.affrc.go.jp/digests22/details/2231.pdf (詳しい研究。回遊域図入。)

また、夏場は深場に、冬は浅場に棲息する傾向があるようで、
最近(H24年夏)、マダラからの検出や、基準値超えが続いているのも、棲息深度とも関係あるだろうかという推測を持ちます。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%80%E3%83%A9 (Wikipediaへのリンク)

また、マダラはかなりの量を食べる「大食漢」とのことで、
日本海で850匹の胃を調査したところ、39%が魚類、19%が甲殻類であった、ということでした。
http://www.fishexp.hro.or.jp/exp/fish/kuwashii/49.pdf

以上からも、
1、底生
2、汚染度の高い海域に棲息(回遊含む)
3,食肉性・食物連鎖上位
等の傾向がやはり伺えます。

太平洋側北部のマダラは、より検体数を増やした測定によるチェックが大変大事であると思うところです。

2012年7月31日火曜日

玄麦中のCs-137およびSr-90値の経年変化グラフ

1959年から2000年頃までの玄麦(むぎ)中のCs-137及びSr-90の汚染度グラフを作成してみました。(データ出典:独立行政法人農業環境技術研究所「主要穀類および農耕地土壌の90Sr と137Cs 分析データ一般公開システム」)

グラフの下には、以前の投稿にも掲載した玄米中のCs-137及びSr-90のグラフも再掲載いたしました。

玄米との違いで顕著な点が二つ見受けられます。
一つは、玄米より玄麦の方が、Cs-137及びSr-90の濃度が基本的に高い、ということです(玄麦と玄米の縦軸の数値が違うことにご留意ください)。

今ひとつは、1986年のチェルノブイリ事故の年に、玄米はほぼ影響が顕著に見えませんが、玄麦は顕著に影響が見られることです。
これは、チェルノブイリ事故のあった4月26日以降の時期は秋冬に播いた麦が生育期にあり、葉面等からの吸収量が大きかったことが推測されます。
お米は多くの地方でまだ田植え前の時期ですから、葉面等からの直接吸収が少なかったことが推測されます。

1986年は玄麦からCs-137の検出がかなりありましたが、翌年には落ち着いていることが見て取れます。
これと同様に、東京電力福島第一原発の事故でも、2011年産の麦からは、色々な地域で検出されていますが、2012年産からの検出は、こどもみらい測定所での測定では不検出が続いています(H24年産で一検体、10Bq/kg強の検出があったものがありましたが、これはH23年産をH24産と誤認識しただろうか、と推測しておりますが、検証が十分ではありません)。

いずれにしても、麦に関しては、東京電力福島第一原子力発電所由来の汚染は、今年(2012年)からかなり落ち着くであろうことは予想されます。(土壌汚染濃度が高い場合や、土壌条件が悪い場合は分かりません。)

有益なデータを公開してくださっている、独立行政法人農業環境技術研究所様に感謝いたします。





2012年7月27日金曜日

玄米中のSr-90及びCs-137量 推移グラフと核実験数グラフ


作物中のSr-90及びCs-137の変化を見るため、
独立行政法人 農業環境技術研究所の「農業環境中に存在する放射性核種の一般公開システム」のデータをグラフ化させて頂きました。(Cs-137、Sr-90の平均値が、それぞれ日本海側、太平洋側に別れています。単位はミリBq/kgですから、1000分の1Bq/kgです。)

2011年からのデータは、これから出てくることになりますが、
とりあえず2000年ぐらいまでのデータとして。

国別核実験回数のグラフも下に掲載しておきます。wikipediaからのグラフです。(上下のグラフは、年記述がずれていますので、適宜対応する年を判別してご覧ください。)
1963年に部分的核実験禁止条約が結ばれ、地下核実験へと移行していったので、1963年をピークにCs-137及びSr-90の量は減少していっているようです。

それにしても、とんでもない数の”実験”が行われたもので愕然とします。
詳しくは、核実験(wikipedia)が参考になります。以下、一部引用。

「1945年から約半世紀の間に2379回(その内大気圏内は502回)の核実験が各国で行われた。そのエネルギーはTNT換算で530メガトン(大気圏内は440メガトン)でこれは広島へ投下されたリトルボーイの3万5千発以上に相当する[1]。」

歴史や事実を知ることは、とても大切であると、思いを新たにするところです。

2012年7月25日水曜日

魚介類のプルトニウムや放射性銀の測定データが掲載されているPDF(厚労省)

厚生労働省のサイトに、魚介類の測定情報が掲載されていたので、転載させて頂きます。
放射性銀Ag-110mや、プルトニウムPu-239+240などの数値も表示されている希なデータとなります。

放射性銀の測定に関してですが、
Ag-110mは658keVのγ線を94.3%の放出割合で出すのですが、662keVのCs-137と、シンチレーターでは見分けが出来ません。
しかし、Ag-110mは885keVのγ線も72.7%の放出割合で出すので、それによって若干見分けが付く可能性もあるかもしれませんが、やはりゲルマニウム半導体検出器での測定が確実でしょう。
普通NaIシンチレーターでは、放射性銀のベクレル値を算出するプログラムを有していないと思われます。
少なくとも当所の測定器は、そのプログラムは有しておりません。
ご了承ください。

また、プルトニウム239、240なども(極端に微量にしか)γ線を放出しませんので、当所では残念ながら測定は不可能です。
ストロンチウム89,90に関しても同様に当所では測定不可能です。

下記の表で、Sr-90の欄が「<30』と表記されていますが、単位に「m」がついておりますので、「30ミリBq/kg=0.03Bq/kg未満」であることは注意を要します。
Cs合算で、マダラ57.7Bq/kg、エゾイソアイナメ63.9Bq/kg、アカガレイ132.1Bq/kg、ミキガレイ27.3Bq/kgの五検体が、
0.03Bq/kg未満の検出限界未満、という結果だったようです。
全てストロンチウムの溜まりやすい頭部や骨のみについての分析を行ったようです。
一番Cs値の低いミキガレイでも、約1000分の1未満であるので、セシウムに対してストロンチウムは1000分の1未満と、これらの5検体では考えられます。

また、プルトニウム239+240に関しても、ストロンチウム90同様、mBq/kgが単位ですので、例えばカタクチイワシは0.003mBq/kgですから、0.000003Bq/kgということになります。(一体これだけ検出限界値を下げるには、どれだけのカタクチイワシを処理したのでしょう……………。びっくりです。)

他にも、セシウムとストロンチウムに関する測定データがあり、そちらも参考になります。

玄米中Sr-90量の経年変化表

独立行政法人 農業環境技術研究所の「農業環境中に存在する放射性核種の一般公開システム」にあるデータから、1959〜2000までの玄米中Sr-90量の推移表を作成してみました。
色のセンスがエグイ感じなのはご容赦をば。

1963年がやはり一番大量であることが分かります。(核実験数に関して、前に記事を書きました。http://kodomira.blogspot.jp/2012/07/blog-post_11.html )

単位はmBq/kgであることにご注意下さい。1000分の1Bq/kgです。



以下、参考までにwikipediaから、核実験数のグラフを再掲。