2013年4月26日金曜日

ストロンチウムで気になった記事(米国エネルギー省データ)。

ストロンチウムに関する気になる記事がありました。

http://pfx225.blog46.fc2.com/blog-category-11.html
ストロンチウム比が、思ったより高い、というものでした。

そして、元データはこちら。
http://energy.gov/downloads/us-doennsa-response-2011-fukushima-incident-data-and-documentation
(μCi(マイクロキュリー)は、1キュリー(370億ベクレル)の100万分の1ですから、37000ベクレル)

「実際、自分でも確かめてみなくては」と思い、エクセルで単位変換計算してみました。
googleのfusion tablesというものに緯度経度情報と測定値をCSVで、とりあえずSr-89のマップ化したものはこちらです。(Bq/kgに換算。以下の画像は、地図化されたデータ例。)
https://www.google.com/fusiontables/DataSource?docid=1Ijjiat_5BPOYPqMPdTDGgddq0g38TBM7fwRhCzg#map:id=3



で、Sr-90の値をマップ化したものがこちらです。
https://www.google.com/fusiontables/data?docid=1Kerki1m0JLsien3s8PBNs4-cr4-pZ_CBOsQTJio#map:id=3



Sr-89も、意外に遠くまで飛んでいて、発見されていますね。
Sr-89は半減期が短いので、過去の核実験やチェルノブイリ由来ではないとほぼ言えるので、大事なデータです。
文科省が出したマップ以外で、Sr-89の測定データを大量に見ることがなかったので、
大変参考になるデータでした。


2013年4月16日火曜日

「プルトニウム再処理は危険で高コスト」Nature誌に論文、という記事

「プルトニウム再処理は危険で高コスト」Nature誌に論文、という記事がありました。http://sankei.jp.msn.com/wired/news/120605/wir12060519530003-n1.htm

筆者はプリンストン大学のフランク・フォン・ヒッペル他とのこと。

再処理の費用面では、
フランスでは、プルトニウムを分離・再利用したMOX燃料を20年近く利用している(このプログラムは最初核兵器用に始められた)。しかし、再処理には非常にコストがかかるため、プルトニウムを再利用すると、プルトニウムを埋設してウランのみを燃料とする場合に比べて、発電コストが年間7億5,000万ドル近く増えることになる。
とのこと。

7億5千万ドル、というと、
仮に1ドル100円とすると、750億円/年アップ。
1ドル80円だとすると、655億円/年アップ。

費用面で、MOX燃料はフランスではこのように高いとか。

イギリスでは、
 イギリスは、2001年にMOX燃料製造工場を建設し、稼働率1%で稼動していたが、2011年にこれを閉鎖している。この「実験」には23億ドルがかかった。
とのこと。
23億ドル、ということは、先程同様の計算だと、ざっと10年で1850~2300億円。稼働率1%。

さて、我らが日本は、
日本のプルトニウム再処理工場は、稼動わずか2年、たった4トンを分離しただけで、トラブルにより2008年に運転を停止した。2012年1月に運転再開が計画されていたが、トラブルで再び中止されている。


とのこと。