2012年7月25日水曜日

魚介類のプルトニウムや放射性銀の測定データが掲載されているPDF(厚労省)

厚生労働省のサイトに、魚介類の測定情報が掲載されていたので、転載させて頂きます。
放射性銀Ag-110mや、プルトニウムPu-239+240などの数値も表示されている希なデータとなります。

放射性銀の測定に関してですが、
Ag-110mは658keVのγ線を94.3%の放出割合で出すのですが、662keVのCs-137と、シンチレーターでは見分けが出来ません。
しかし、Ag-110mは885keVのγ線も72.7%の放出割合で出すので、それによって若干見分けが付く可能性もあるかもしれませんが、やはりゲルマニウム半導体検出器での測定が確実でしょう。
普通NaIシンチレーターでは、放射性銀のベクレル値を算出するプログラムを有していないと思われます。
少なくとも当所の測定器は、そのプログラムは有しておりません。
ご了承ください。

また、プルトニウム239、240なども(極端に微量にしか)γ線を放出しませんので、当所では残念ながら測定は不可能です。
ストロンチウム89,90に関しても同様に当所では測定不可能です。

下記の表で、Sr-90の欄が「<30』と表記されていますが、単位に「m」がついておりますので、「30ミリBq/kg=0.03Bq/kg未満」であることは注意を要します。
Cs合算で、マダラ57.7Bq/kg、エゾイソアイナメ63.9Bq/kg、アカガレイ132.1Bq/kg、ミキガレイ27.3Bq/kgの五検体が、
0.03Bq/kg未満の検出限界未満、という結果だったようです。
全てストロンチウムの溜まりやすい頭部や骨のみについての分析を行ったようです。
一番Cs値の低いミキガレイでも、約1000分の1未満であるので、セシウムに対してストロンチウムは1000分の1未満と、これらの5検体では考えられます。

また、プルトニウム239+240に関しても、ストロンチウム90同様、mBq/kgが単位ですので、例えばカタクチイワシは0.003mBq/kgですから、0.000003Bq/kgということになります。(一体これだけ検出限界値を下げるには、どれだけのカタクチイワシを処理したのでしょう……………。びっくりです。)

他にも、セシウムとストロンチウムに関する測定データがあり、そちらも参考になります。

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